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ケアマネのつぶやき

ケアマネジメントと地域(2)

ーその2ー

ケアマネジメントと地域という問題に関して、特に居宅介護支援事業所のケアマネジャーが困難を感じている三番目の問題として、地域にある問題解決のための資源は限られていることが大きい。もちろんこれは地域により違いが大きいのであるが。特に過疎と高齢化が進み、限界集落と言われる地域では担い手と言える人を見つけ出すのが極めて困難である。地域の伝統行事や水の管理といった、かっての村落共同体の機能の維持が困難になっている。こうした限界集落の現状を武蔵野大学の渡辺裕一は「地域住民のパワーレス化」と呼び、次のように説明している。「限界集落の深刻な問題として『地域住民のパワーレス化』が挙げられます。生まれ育った地域を大切に感じながらも『この地域はもうダメだ』『地域のために何かやってもどうにもならない・意味がない』『あと10年早ければ……でももう手遅れ』というあきらめの声が、集落で生活する本人たちから聞かれ、何も行動しようとしない状況が生まれます。」こういた状況は限界集落と呼ばれる地域だけではなく、全国の過疎と言われている地域でも多かれ少なかれ起こっていることである。

こうした地域社会の弱体化は、個別の利用者を支援するケアマネジメントにも影を落としており、同時に新たな社会資源の開発といった活動を困難にしている。

 第四にケアマネジャーの仕事は高齢者のニーズの解決のためにサービスや人、モノを繋げていくことである。ケアマネジャーが仕事を行うためにつなげる、連携という機能は決定的に重要である。地域のとの連携を考えるとき難しいのは、連携すべき相手、システムが決まっていないことである。医療、保健、福祉の連携という場合は、各種行政機関であったり、病院やかかりつけ医、サービス提供事業者等と連携すべき相手とシステムはおのずと明確になる。今日、多職種連携という言葉で盛んに研修が行われ、地域包括ケアシステムの構築が進む中で、確かに一定の前進を見ることができる。では地域において連携すべき相手として何が考えられるのであろうか。まず高齢者を取り巻いてる家族や親せき、隣近所や地域の人々、民生委員や町内会、そして新しい組織されたボランティアや趣味のサークル等、人によっては宗教が大きな役割を果たすこともある。これらはインフォーマルサービスと言われているものである。それらは初めから組織され、システム化されているものは少ないから、支援が必要な利用者のために誰かが繋いだり、有効なシステムを作り出していかねばならない。利用者の支援のために必要と感じたケアマネジャーが、この困難な仕事を行うことになるのであるが、ケアマネジャーは、地域の中で新たな繫がりを作り出していくこの仕事を上手くできていない。こうした仕事をコミュニティソーシャルワークと呼ぶが、介護保険の介護支援専門員はそのような教育を受けていないことが大きい。

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